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バリアフリーの家とは?利用できる住宅ローンや補助金制度

2022.04.09

これから家を建てる方の多くが若い世代ですが、建てた家には何十年と暮らしていくことになるので、自分たちに万が一のことが起こった時を想定しておく必要があります。

例えば交通事故や病気などで介助が必要になった場合、標準的な家では生活する上でストレスを感じることが多くあります。

そこで注目されているのが、バリアフリーの家です。

今回は、バリアフリーの家とは?建てるときのポイントと受けられる補助金制度について解説していきます。

バリアフリーの家とは?建てる時のポイント

バリアフリーの家とは、障害者の方や高齢者の方が生活をする上で、支障となる障害物を取り除いて生活しやすい住環境を整えた家のことを言います。

障害者の方や高齢者の方の住居内での事故は増加傾向にあり令和元年12月の消費者庁調べによると交通事故や自然災害による死亡者数よりも多いのが現状です。

そのため住居内での事故を防ぐためにも、家づくりの段階で長く快適に安心して暮らせるようにバリアフリーの家を建てる方が増えています。

では、バリアフリーの家は一般的な住宅とどのような違いがあるのでしょうか?

ここからは、バリアフリーの家を建てる時のポイントを4つご紹介いたします。

【参照】みんなで防ごう!高齢者の事故!|消費者庁 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_009/pdf/consumer_safety_cms204_191218_01.pdf

段差をなくしスロープを設置する

健康であれば少しの段差は何も不便さを感じませんが、車椅子や杖が必要になると、この少しの段差が非常に危険で困難なものになります。

つまずいてこけることを避けるために、可能な限り段差をなくして必要に応じてスロープを設置するようにすることで、小さな子どもから高齢者・障害者の方も快適に過ごすことができます。

滑りにくい床材を使用する

階段や廊下などから洗面台や浴室など滑りやすい場所は、すべりにくい床材を使用することで転倒事故を防ぐことができます。

また浴室は常に水で濡れているので、住居のなかで最も転倒事故が起こりやすい場所です。

そのため、浴室は水はけの良いタイプを選んで滑りにくい工夫をすることで、介助者が一緒に入る場合も安心です。

廊下や出入り口を広く設計する

車椅子の幅はJIS規格で決まっており、手動車椅子で630mm以下、電動車椅子で700mm以下です。

車椅子が直進する際で通常の廊下幅780mmではギリギリになってしまうため注意が必要です。

また車椅子が方向転回する際に必要なスペースは、360度回転する場合1,500mm×1,500mmが必要になります。

余裕を持った幅で設計することで、車椅子で生活をする際にストレスを減らして快適に暮らすことができます。

【参照】U-CAN 福祉住環境コーディネーター口座【指導部だより】|ユーキャン https://mpp.u-can.jp/O6J/column/001695.html#:~:text=%E3%80%90%E6%96%B9%E5%90%91%E8%BB%A2%E6%8F%9B%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%80%91&text=%E3%81%A8%E3%81%A6%E3%82%82%E4%B8%8

寝室の近くにトイレや洗面を設置する

年齢を重ねるとヒートショックのリスクが高くなるため、長時間寒い廊下を歩いて寝室からトイレに向かうには避けたいところです。

また、子どものおもらしの片付けで、寝室から廊下を移動して、寝具や衣服を選択する際も、寝室からトイレ・洗面は近い方がいいでしょう。

バリアフリーの家を立てる時に受けられる補助金制度

新築の時点でバリアフリーの家を建てる場合、国や自治体の補助金制度を利用することはできませんが、「フラット35 S」を利用すると、住宅ローン金利が安くなるという優遇措置を受けることができます。

フラット35 Sとは、特定の条件を満たしている住宅を購入する場合、フラット35の金利から一定の利率が引き下げられる制度のことです。

また将来的にリフォームする場合は、国や自治体の補助金制度などを受けることが可能です。

ここからは、フラット35 Sや、国や自治体の補助金制度について解説していきます。

フラット35 Sを利用した場合

フラット35 Sには、借り入れ当初10年間の金利が0.25%に引き下げられる「Aプラン」と、借り入れ当初5年間の金利が0.25%引き下げられる「Bプラン」の2種類があります。

例えば住宅ローンの借り入れ金額が3,000万円の場合で、返済期間が35年間、引き下げ前の金利を年1.300%とすると、Aプランで最終的な返済金額は70万円程度の差が生まれます。

1. 省エネルギー性…高水準の耐熱性などを実現した住宅
2. 耐震性…強い揺れによる倒壊や崩壊を防ぐほどの性能を確保している住宅
3. バリアフリー性…高齢者が日常生活を過ごしやすい住宅
4. 耐久性・可変性…長期にわたって良好な状態で使用できる措置が講じられた住宅

フラット35 Sには上記の4つの技術基準項目が定められており、どれか1つ以上の基準を満たす必要があるので、家づくりの段階で工務店と相談しておくようにしましょう。

将来的にバリアフリーリフォームを行う場合

住宅の一部分だけをバリアフリーの家にして、必要に応じて手すりを付け足したりするバリアフリーリフォームを将来的に行った場合は、次のような補助金や税制優遇措置を受けることができます。

・介護保険制度に基づく高齢者住宅改修費用助成制度
・高齢社会対策区市町村包括補助事業(住宅改善事業)(各地方公共団体)
・所得税(投資型)の特例措置
・所得税(ローン型)の特例措置 など

バリアフリーの家づくりや、リフォームで利用できる補助金制度はさまざまなので、工務店と相談しながら進めていきましょう。

まとめ

バリアフリーの家造りは、障害者の方や高齢者の方が快適に暮らすことができる家のことですが、長く暮らす家だからこそ新築当初からバリアフリーの家にしておくことで、万が一介助が必要になったときに安心して暮らしていくことができます。

バリアフリーの家づくりでは、新築当初であれば「フラット35 S」が利用できますが、将来的にリフォームを行う場合は国や自治体の補助金制度を利用することができます。

設備や設計、補助金について工務店と相談しながら、バリアフリーの家づくりを行っていきましょう。

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