木造住宅で約30年、鉄骨住宅で約30〜50年、鉄筋コンクリート住宅で約40〜90年ほど暮らすことができますが、長い期間快適に安心して暮らすために、家づくりの段階でできることは何でしょうか?
「住宅の省エネ化」は、2025年からの新築住宅で義務化されるなどこれから家づくりをしていく方にとっては無視できない内容になっています。
そこで今回は、年間通して快適に過ごすことができる「高気密高断熱住宅」について詳しく解説していきます。
高気密高断熱住宅とは?
高い気密性と高い断熱性を併せ持つ住宅を、「高気密高断熱住宅」と言います。
従来の住宅では、窓や扉周辺や床と壁の間、コンセント周辺などからわずかな風が吹き込んでいました。
高気密住宅では、気密シートや気密性の高い窓やドアを使うことで、これまでのようにわずかな隙間風も通すことがないので、冬場は暖かく、暖房効果を高めることができます。
一方高断熱住宅とは、壁に断熱材を入れて、窓には断熱性能高い窓を採用するなど、外気の影響を受けにくい家のことです。
断熱性能が高いことで、夏は涼しく、冬は暖かい家を実現することができるので、年間通して快適に過ごすことができます。
高気密高断熱住宅のメリット・デメリット
高気密高断熱住宅は、生活していくのに欠かせない冷暖房費を下げることができるので、ランニングコストを下げられることが大きなメリットです。
では、他にどのようなメリットがあって、メリットに対してデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
高気密高断熱のメリット
・年間通して快適に過ごすことができる
・冷暖房費の節約ができる
・ヒートショックのリスクを抑えることができる
・効率の良い換気が可能
・防音効果が高い
気密性と断熱性が高い高気密高断熱住宅は、外気温の影響をほとんど受けないので、住居内を常に快適な温度に保つことができます。
住居内の温度を快適に保つことができるということは、どの部屋にいても温度差が少ないので、高齢者の方に多いヒートショックのリスクを下げることができます。
わずかな隙間も作らない高気密高断熱住宅では、隙間から音がもれるのを防ぐことができる他に、隙間をなくすことで効率の良い換気が可能になります。
高気密高断熱のデメリット
・コストがかかる
・内部に結露が発生する
・石油ストーブなどが使えない
高気密高断熱住宅は、「換気の問題」と「施工の問題」の2つのデメリットを抱えています。
まず換気の問題では、気密性が非常に高いのでこまめに換気を行わなければアレルギーや息苦しさの原因になります。
しかしこの点は、平成15年7月1日に施行された改正建築基準法で、24時間換気システムの導入が定められるようになったため、そこまで大きなデメリットではありません。
石油ストーブなどの開放型暖房機は一酸化炭素が発生する可能性があるので使用できませんが、24時間換気システムを稼働し続ければ換気の問題は解消することができます。
もう1つのデメリットである施工の問題では、施主自身が正確な情報を集めて、確かな実績を持つ工務店に家づくりをお願いする必要があります。
高気密高断熱住宅は、しっかりとした設計や施工、優れた断熱材を使用する必要があるので、建設コストがかかります。
高気密高断熱住宅を建てる時の3つの注意点
それぞれメリットとデメリットがある高気密高断熱住宅は、以下の3つの注意点に気をつけることで、デメリットをそこまで気にする必要がなくなります。
1. 断熱性能等級が4以上の施工会社を選ぶ
2. 24時間換気システムは第一種換気方式を選ぶ
3. 住宅を建てる環境に合った窓サッシを選ぶ
断熱等級とは、どのくらいの断熱性能を持った住宅を建てられる成功会社なのかを示す基準の1つで、4が最も高い等級なので安心して家づくりを任せることができます。
24時間換気システムには種類がありますが、第一種換気方式であれば空気の流れをコントロールしやすく、換気効率が良いので気密性が高い住宅に最適です。
最後に窓サッシは、日差しの取り入れ方で体感温度が変化するので、住環境に適した窓サッシを選ぶようにしましょう。
まとめ
高気密高断熱住宅は非常に高い気密性と断熱性が特徴で、外気温の影響を受けにくくすることができるので、年間通してどの部屋も快適に過ごすことができるようになります。
冷暖房費の節約やヒートショックのリスク低減など、うれしいメリットが多い高気密高断熱住宅ですが、コストがかかる、石油ストーブが使えないなどのデメリットがあります。
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